202010/27
脱炭素社会と金属リサイクルについて
おはようございます。
いきなり論文のような表題にビックリした人も多いのでは??
こいつ、頭がおかしくなったのか??
いえいえ、マジですから ^^;
昨日の菅総理大臣の所信表明の中で温暖化ガスの排出を2050年までにゼロにするとの宣言がありました。
近年の温暖化による異常気象を考えれば、待った無しの政策です。
自分達が生きているのかどうか分かりませんが、未来の環境に負荷を残すような事が無いようにしたいと考えています。
そこで、本日のテーマは、金属リサイクルがこの政策に沿っているとのお話しです ^^
希望的観測が多々ありますが、こんな考え方もあると寛大なお心で読んでくださいね。
さて、脱炭素社会とは石油やガスなどの化石燃料の使用を削減し、CO2の排出を抑制する社会のこと。
これによって、温暖化の進行を止め地球環境を守っていく取組ですが、経済優先の世界の中では環境汚染を見て見ぬ状態が続いて来たのも事実です。
今回の首相演説で日本の方針が示されたと考えたい。
最初の段階では、省エネに注力する事になると思う。
さらに化石燃料を使用する火力発電などが再生可能エネルギーに一部取って替わるようになる。
イノベーションによって、鉄鋼などの生産技術の改革が行われ、電機自動車の普及促進と水素エネルギーの使用拡大を目指していくらしい。
環境問題は以前から話し合われて来ましたが、自国の経済界との駆け引きもあって進展が遅々として進まなかった。
パリ協定からアメリカが脱退した事も進展が後退した原因ですが、世界で協調して進めなければならない事と認識しています。
では、私たちの業である金属リサイクルがどのような形で地球の未来に貢献出来るのかを考えてみます。
市中で発生する金属屑を高品質な原材料に出来れば・・・、大きな貢献になります!!
世の中に出ていく製品を製造しているメーカーが、金属スクラップが脱炭素社会に無くてはならない材料であると意識した時に業界は変わると思います。
金属スクラップは一度使用されて廃棄された物ですが、選別する事で金属素材メーカーに納入され、そこで新たな素材製品を溶解や鋳造、精錬をする事で再利用されている事が多いです。
廃棄と言うとゴミかと思われますが、金属スクラップは有価で取引されています。
特に非鉄金属は高価な金属も多いのです。
金属素材メーカーで完成された素材を使用して製品を製造するメーカーもあれば、さらにその素材を溶解して製造するメーカーもあります。
全てを入れ替える事は出来ませんが、出来る限り二度手間を無くすような取組が必要になります。
再溶解が必要なメーカーであれば、その材料をスクラップで補えないのか。
メーカー側の溶解技術も必要ですし、配合する技術も必要になります。
それには膨大な時間をかけて人材を育成する必要もあります。
一長一短に出来ないからこそ、価値のある貢献になると思います。
また、その対面にいる私たち金属リサイクル業もメーカー側の求める品質と形状を作っていく技術が必要です。
良い原料であれば溶解効率も上がると思いますし、溶解する作業員の方の安全も守れると思います。
混ざった状態で入荷する金属スクラップを色々なメーカーの好みに合わせて選別加工するのはとても難しく手間が掛かる仕事です。
それに熟練した人材を育てるのも、これまた膨大な時間が掛かると思います。
ですが、製品よりもコストメリットがあり、環境負荷を減らすことが出来る金属スクラップには魅力があると考えています。
また、金属の製品を製造するメーカーにおいては、購買者の気に入る商品作りを優先してリサイクルし難い商品を世の中に出していないかも問われると思います。
ひとつの業界だけで検討するには多くの問題がありますが、各業界で協力していけば脱炭素社会に貢献の出来る仕事を作っていけると信じています。
今回の話は首相の所信表明を聞いて想像した事ですが、日金をそんな会社にしていきたいと真剣に考えています。
大分、堅い話になってしまいました ^^;
真面目な人間性を感じて頂けたでしょう??
銅相場はアメリカ大統領選挙後どうなるのでしょう?
上げ予想をしていましたが、ここまで上昇しているので先が不安になります ^^;
来週は、日金ブログ担当の誕生日があります。
誕プレはお早めにお願いしますね。
ではっ。